東京都北区
- 静寂なコンクリートに映える、ガラスの架け橋 -

建物の中心的な要素は、外壁から大胆に張り出し、斜めに駆け上がるガラス張りの階段室です。

ジグザグに折れ曲がる黒い躯体に、全面ガラスの手すりが組み合わされた階段は、建物に躍動感と浮遊感を与えています。
内部の動線がそのまま外部の彫刻的なデザインとなり、都市の風景にアート作品を挿入したような効果を生んでいます。

階段の背景となる壁面は、杉板型枠打ち放しコンクリートのラフな質感が、モダンなコントラストを描いています。
特に、コンクリート壁面は温かみのある木製ドアによって引き立てられ、クールな印象に柔和なアクセントを加えています。
この設計は単に美しいだけでなく、都市型狭小地における課題解決にも貢献しています。

ガラス張りの階段室は、周囲に光が届きにくい狭い敷地の中で、トップライトやハイサイドライトの役割も果たし、採光と通風の経路として機能します。

道路に面したファサードでありながら、階段の存在が立体的な奥行きを生み出し、住まいに垂直方向の広がりを感じさせます。

計画概要
区域区分:市街化区域

用途地域:近隣商業地域

建ぺい率:80%

容積率:300%

外壁の後退距離:-

敷地面積の最低限度:-

高さの最高限度:-

高度地区:第3種高度地区

最高限度:25メートル

最低限度:-

防火・準防火地域:防火地域